1 Mini 3 Pro 本体への球体接続軸の取り付け
(1) 球体接続軸は、下の写真手前の棒状のものです。これを Mini 3 Pro 本体に取り付けます。この取り付けは、強力なマジックテープ(マジロック、耐荷重は1平方cm当たり2kg)を利用します。まず同梱する長さ50mm、幅25mmのマジックテープ(マジロックAと記載します)を Mini 3 Pro の重心位置(前後が水平になる位置)に貼り付けます。以上でマジロックAの貼り付けは完成です。そして恐縮ですが、このマジロックAは、磨耗して交換が必要な場合等以外、張り続けていただきますようお願い致します。
(2) 次にマジックテープ(マジロックBと記載します)の付いた球体接続軸を Mini 3 Pro の重心位置(前後が水平になる位置)に取り付けます。つまりマジロックAにマジロックBを張り合わせて固定します。この際、機体を地面等に置いたまま強く張り合わせるとアームに負担がかかりますので、必ず機体を手で持って張り合わせてください。以上で Mavic Mini (DJI Mini 2) 本体への球体接続軸の取り付けは完成です。
(3) なお、取り付けの強度について付言します。
1. まず最も重要な、離陸、飛行中、着陸までの球体ガードと機体の関係は、球体ガードが機体にぶら下がっています。このとき球体ガードの重みはマジロックAとマジロックBを張り合わせる力となります。したがってはがれません。
2. 飛行中に球体ガードが壁などに衝突しても、耐荷重1平方cm当たり2kgのマジロックの張り合わせは強力なので、ずれたり、はがれたりしません。マジロックAと機体の貼り付け、マジロックBと球体接続軸の貼り付けも強力です。
3. 離陸前と着陸後の球体ガードと機体の関係は、機体が球体ガードにぶら下がっています。このとき機体の重みでマジロックAとマジロックBをはがす力が働きます。しかし Mini 3 Pro の総重量は249gと軽く、他方マジロックの耐荷重は1平方cm当たり2kgなのではがれません。
2 下方ビジョンシステムおよび赤外線検知システムを黒色シールで塞ぐ
(1) 【最重要】図の下方ビジョンシステムおよび赤外線検知システムの両方をマジロックなどの光を通さない黒色シールで塞ぎます。
(2) 【最重要】これを忘れるまたは不十分だと、下方ビジョンシステムや赤外線検知システムが球体を感知して、ドローンが大きく横揺れしたり上昇してしまいます。
3 前方および後方ビジョンシステムを無効にする
【最重要】前方および後方ビジョンシステムを無効とするために、送信機のフライトモードを必ずスポーツモードにしてください。
4 上側の機体出し入れ口
(1) 球体接続軸を取り付けた Mini 3 Pro は球体の機体出し入れ口から出し入れすることができます(動画は Mavic Air ですが同様です)。
(2) 具体的には、まず球体内の黒色8角形(小ジンバルといいます)にある2つの4cm弱の長ネジに注目してください。次に、片方の長ネジはマジックテープを剥がすと外れますので、外してください。そして残りの長ネジを球体接続軸の穴に差し込みます。最後に外れていた長ネジを球体接続軸の穴に差し込んで、マジックテープで固定します。Mini 3 Pro をなるべく水平にしてください。以上で取り付け完了です。
(3) 上側の機体出し入れ口
上側の機体出し入れ口は取り外しが必要ですから瞬間接着剤を絶対につけないでください。
備考:機体出し入れ口の黒色のカーボン棒を何十回も青色ジョイントに差し込むと、差し込みが緩やかになってすぐに外れることがあります。これは空中で機体出し入れ口が外れることにつながりかねず危険です。このような場合は黒色のカーボン棒の先端2mm部分に瞬間接着剤をつけてカーボン棒を太くしてください。外れにくくなります。ただし瞬間接着剤が乾くまで青色ジョイントに差し込まないでください。
5 性能等
(1) 【最重要】インテリジェント フライトバッテリー(80.5g)のみ使用可。インテリジェント フライトバッテリー Plus(121g)は使用不可です。
(2) 【最重要】飛行時間は9~10分です(バッテリー残量15%)。モニターのバッテリー残量をご確認しながら警告表示が出たら速やかに着陸させてください。
(3) 【最重要】下方ビジョンシステムおよび赤外線検知システムの両方を光を通さない黒色シールで塞ぎます(事前に行っておいてください)。
(4) 【最重要】前方および後方ビジョンシステムを無効とするために、送信機のフライトモードを必ずスポーツモードにしてください。
(5) 最初はGPSの効く環境でテスト飛行を行って慣れてください。その後GPSの効かない環境に進んでください(業務で必要なら)。また最初は機体の横揺れを生じる場合もありますが、3~4回テスト飛行を続けると横揺れは落ち着いてきます。
6 飛行手順
(1) 送信機の電源オン、Mini 3 Pro 本体の電源オン、DJI Fly アプリオン。
(2) 【最重要】前方および後方ビジョンシステムを無効とするために、送信機のフライトモードを必ずスポーツモードにする。
(3) 【最重要】よこ360度回転、たて360度回転のコンパスキャリブレーションを行う。
※モーターを止める(=プロペラを止める)たびに必ず行ってください。これを忘れると機体を制御できなくなることがあります。
※1フライト後、バッテリー残量に余裕があり2フライト目を行う場合は以下となります。
①1フライト後、モーターをかけ続けたまま(=プロペラを回し続けたまま)であれば、コンパスキャリブレーションの必要はなく、2フライト目も安定飛行します。
②これに対して1フライト後、モーターをいったん止める(=プロペラを止める)と、2フライト目は安定飛行しません。この場合はコンパスキャリブレーションおよび下記(4)水平な地面等におく作業が必要です(モーターを止めるとメインコントローラー(MC)は水平な位置に着陸したと判断します。ところが実際には球体の中でドローンは斜めに揺れています。そこで、この時点でMCは水平位置を把握できなくなるため、2フライト目は安定飛行しないと思われます)。
(4) 【最重要】Mini 3 Pro を水平な地面等におき、メインコントローラー(MC)に水平位置を記憶させる(約10秒)。
※モーターを止める(=プロペラを止める)たびに必ず行ってください。これを忘れると機体を制御できなくなることがあります。
(5) Mavic Mini (DJI Mini 2) を球体ガードに入れてセットする。
(6) 【最重要】手動による離陸
プロポの2本のスティックを手前内側に倒してモーターを始動し、上昇用スティックを徐々に上げる手動による離陸を行ってください。DJI Fly アプリによる自動離陸を使わないでください。自動離陸を使うとメインコントローラーは自動離陸の際にドローンが通常より重いのでモーター出力がオーバーロードしていると誤認識し、モーターオーバーロードの警告がアプリ上で表示され、その後に過放電というWARNINGが出る可能性があります。
(7) 【最重要】手動によるソフトな着陸
※球体ガードに過度な衝撃を与えないようにソフトな着陸を行ってください。具体的には高度10cm~20cmで下降をいったん止めて、そこからゆっくりと着陸させてください。DJI Fly アプリによる自動着陸を使わないでください。特にコンクリートへ着陸するときはご注意ください。
(8) 機体本体を球体ガードから取り外し
以上です。