写真右上は Phantom 4 の出し入れ口を外した状態です。
1. Phantom 4 のLEDライトの位置変更(必須)
DJI Phantom 4、4 Advanced、4 Pro または 4 Pro V2.0 のLEDライトの位置変更(必須)を、お客様ご自身で行っていただくか、弊社で行います。
(1) 日本全国包括飛行許可・承認を国土交通省から取得
当社は2月14日、Phantom 4 LEDライトの位置変更済みイワサキ(旧PAUI)球体ドローン5 for Phantom4 の日本全国における包括飛行の許可・承認を国土交通省から取得しました。
無人航空機の飛行に係る許可・承認書
①DJI Phantom 4 のLEDライトの位置変更は、飛行性能に影響のない改造と認定されました。
Phantom 4 のLEDライトの位置変更に係る申請書
②DJI Phantom 4 用球体ガードは、「物件に接触した際の危害を軽減する構造を有すること」(人口集中地区上空の飛行や、人等から30m以上の距離を確保できない飛行の要件)に、適合すると認定されました。
Phantom 4 用球体ドローンガードの適合に係る申請書
これによりお客様は、国土交通省に申請してイワサキ球体ガード5 for Phantom4 を日本全国における包括飛行(点検、空撮等)に用いることが可能です。
(2) Phantom 4、4 Advanced、4 Pro または 4 Pro V2.0 のLEDライトの位置を変更する理由
①DJI Phantom 4、4 Advanced または 4 Pro のLEDライトは各モーター下にあります。
②しかし DJI Phantom 4 用球体ガードは、各モーター下にT字接続軸を固定して、Phantom 4、4 Advanced、4 Pro または 4 Pro V2.0 を取り付けます。
(3) LEDライトの位置を変更する方法(必須)
①「Phantom 4、4 Advanced、4 Pro または 4 Pro V2.0 のLEDライトの位置変更方法の詳細」はこちらです。LEDライトの位置変更を行うご担当者は是非ご覧ください。
②併せて下記動画をご参照いただくと分かりやすいです。
③まずこのLEDをマイナスドライバー等で上側に外し、
④この位置にもっていき、絶縁テープで固定します。あとは上蓋を閉めて完了です。
2 Phantom 4 本体への球体接続軸の取り付け
(1) 下記の写真のように DJI Phantom 4、4 Advanced、4 Pro または 4 Pro V2.0(以下 Phantom 4 といいます)本体に球体接続軸(左右黒色T字型の部品)を取り付けて固定します。
(2) Phantom 4 には各モーター下側(裏)にモーターを固定する3個のネジがあります。このネジを外し、代わりに球体接続軸に付属するネジを取り付けて固定します。
(4) 具体的には Phantom 4 左側2モーター下と「←前進方向左側」ラベルの球体接続軸を付属のネジで固定してください。Phantom 4 左側2モーターとは、まず Phantom 4 を後から見て、そのまま真上に(お客様が)移動したときに、左側に見える2モーターです。
(5) 同様に Phantom 4 右側2モーター下と「←前進方向右側」ラベルの球体接続軸を付属のネジで固定してください。
3 半球の組み立て
(1) Phantom 4 用球体ガードは、球体ではなく2個の半球にして納品しています。この理由は球体状態で梱包すると、梱包する段ボールが大きすぎてドアから出ないためです。しかし Phantom 4 用球体ガードは強度を保つために接着剤を使って常に球体にしておく必要があります。そこでお客様に瞬間接着剤を使って2個の半球を球体に組み立てることをお願いしています。
(2) 手順は瞬間接着剤を黒色のカーボン棒の先端2~3mm部分につけて、6角形の青色ジョイントに差し込んで外れないように固定します。順番は、まず「左側」シールの6角形青色ジョイントに「左」シールの2本のカーボン棒を差し込んで固定します(4mm弱差し込みます。手ごたえを感じます)。次に「右側」シールの6角形青色ジョイントに「右」シールの2本のカーボン棒を差し込んで固定します。同様に残りのカーボン棒を6角形青色ジョイントに差し込んで固定します。
【重要】瞬間接着剤で固定しないと、飛行中に半球に分解して墜落する恐れがあります。
(3) 上側の機体出し入れ口
上側の機体出し入れ口は取り外しが必要ですから瞬間接着剤を絶対につけないでください。
下記をご参照ください。
備考:機体出し入れ口の黒色のカーボン棒を何十回も青色ジョイントに差し込むと、差し込みが緩やかになってすぐに外れることがあります。これは空中で機体出し入れ口が外れることにつながりかねず危険です。このような場合は黒色のカーボン棒の先端2~3mm部分に瞬間接着剤をつけてカーボン棒を太くしてください。外れにくくなります。ただし瞬間接着剤が乾くまで青色ジョイントに差し込まないでください。
4 性能
(1) 球体ガードは Phantom 4 を出し入れする1箇所のみ取り外すことができます。その他の球体ガード部分はすべて接着しており、半球にすることはできません。
(2) DJI Phantom 4 のモーターは4つ合わせて最大推力(持ち上げる力)約3200gです。イワサキ(旧PAUI)球体ドローン5 for Phantom4 の総重力は約2000gなので十分な余裕があり、安定飛行します。しかし飛行時間に影響します。→(3)
(3) 【最重要】飛行時間は約15分です。モニターのバッテリー残量をご確認しながら警告表示が出たら速やかに着陸させてください。
(4) 【最重要】Phantom 4、4 Advanced のビジョンシステム、また Phantom 4 Pro、4 Pro V2.0のビジョンシステムおよび赤外線検知システムを全て無効にするために必ず以下の①または②のいずれかにしてください。
①ビジョンシステムを無効にし、かつS(スポーツ)モードで飛行させる。
②ビジョンシステムを無効にし、かつA(Attiモード)で飛行させる。
ビジョンシステム、赤外線検知システムのいずれかが有効な場合、Phantom 4(4 Advanced、4 Pro)は球体を感知してしまい、飛行できません。
※もし屋外でS(スポーツ)モードにしているときに、激しい横揺れが生じたら、直ちにA(Attiモード)に切り替えてください。横揺れは収まります。
Phantom 4、4 Advanced のビジョンシステムは0から10mで動作します。Phantom 4 のビジョンシステムが回転球体ガードを地上と誤認すると下記動画のように激しい横揺れを起こすおそれがあります。
また Phantom 4 Pro、4 Pro V2.0 のビジョンシステムは0から10mで動作、赤外線検知システムは0.2から7mで動作します。Phantom 4 Pro、4 Pro V2.0 のビジョンシステムや赤外線検知システムが球体ガードを地上と誤認すると下記動画のように激しい横揺れを起こすおそれがあります。
5 飛行手順
(1) 送信機の電源オン、DJI Phantom 4 本体の電源オン、DJI GO 4 アプリオン。
(2) 【最重要】Phantom 4、4 Advanced、4 Pro、4 Pro V2.0 の送信機を①ビジョンシステムを無効にし、かつS(スポーツ)モードにする。または②ビジョンシステムを無効にし、かつA(Attiモード)にする。
※もし屋外でS(スポーツ)モードにしているときに、激しい横揺れが生じたら、直ちにA(Attiモード)に切り替えてください。横揺れは収まります。
(3) 【最重要】よこ360度回転、たて360度回転のコンパスキャリブレーションを行う。
※モーターを止める(=プロペラを止める)たびに必ず行ってください。これを忘れると機体を制御できなくなることがあります。
※1フライト後、バッテリー残量に余裕があり2フライト目を行う場合は以下となります。
①1フライト後、モーターをかけ続けたまま(=プロペラを回し続けたまま)であれば、コンパスキャリブレーションの必要はなく、2フライト目も安定飛行します。
②これに対して1フライト後、モーターをいったん止める(=プロペラを止める)と、2フライト目は安定飛行しません。この場合はコンパスキャリブレーションおよび下記(4)水平な地面等におく作業が必要です(モーターを止めるとメインコントローラー(MC)は水平な位置に着陸したと判断します。ところが実際には球体の中でドローンは斜めに揺れています。そこで、この時点でMCは水平位置を把握できなくなるため、2フライト目は安定飛行しないと思われます)。
(4) 【最重要】Phantom 4 を水平な地面等におき、メインコントローラー(MC)に水平位置を記憶させる(約10秒)。
※モーターを止める(=プロペラを止める)たびに必ず行ってください。これを忘れると機体を制御できなくなることがあります。
(5) Phantom 4 を球体ガードに入れてセットする。下記をご参照ください。
(6) 【最重要】手動による離陸
プロポの2本のスティックを手前内側に倒してモーターを始動し、上昇用スティックを徐々に上げる手動による離陸を行ってください。DJI GO 4 アプリによる自動離陸を使わないでください。自動離陸を使うとメインコントローラーは自動離陸の際にドローンが通常より重いのでモーター出力がオーバーロードしていると誤認識し、モーターオーバーロードの警告がアプリ上で表示され、その後に過放電というWARNINGが出る可能性があります。
(7) 【最重要】手動によるソフトな着陸
※球体ドローンガードに過度な衝撃を与えないようにソフトな着陸を行ってください。具体的には高度10cm~20cmで下降をいったん止めて、そこからゆっくりと着陸させてください。DJI GO 4 アプリによる自動着陸を使わないでください。特にコンクリートへ着陸するときはご注意ください。
(8) 機体本体を球体ガードから取り外し
以上です。