ドローンの近未来

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2015年4月の首相官邸ドローン事件は、予想以上の影響をドローン関係者へ及ぼしています。最大の影響は、2017年に行われる予定であった航空法改正やドローンプロ免許制が、早ければ今年中に行われる可能性が出てきたことです。※なお報道各社で定着したドローンという名称を、当サイトも小型無人航空機の意味で今後用います。
 
私のところにも某警察署警備第2課の方々がいらっしゃって、対ドローン警備等の助言を求められました。皆様本気です。
 
ちなみに私の考える対ドローン警備方法は、誘導電波を発射して不審ドローンを安全エリアへ強制着陸させる方法です。具体的には、不審ドローンが一定範囲に近づいてきたら、熱や電波等を感知した自動誘導電波装置がオンになり、不審ドローンを分厚い壁で囲まれた安全エリアへ強制着陸させます。強制着陸後に安全エリアの上部は自動で分厚い蓋が閉まります(爆発物や化学兵器を密封)。技術的には可能です。たぶんこれしかないでしょう。
 
 
話を本題に戻します。私は1年先、2年先のドローンの世界がどうなっているかをよく想像します。
 
例えば本年5/4付け購入者と操縦者の本人確認を義務化する政府規制案は、2年前のブログ
2013年5月24日
Zion Pro 800 No.4
「私の防止策案は現行任意のラジコン操縦士登録制度を法的に義務化することです。国として特別法を作るだけでお金もかからないし、銃刀法のように一定の抑止力を期待できます」
に近いものでしょうか(5/10追記:操縦者本人確認の場合。購入者本人確認は販売店)。
 
また現時点で予想されるドローンプロ免許学科試験については、1年弱前のブログ
2014年7月11日
プロ試験対策講座の準備
でドローンプロ免許 学科試験 対策講座 開講を決定しました。
 
さらに
2015年1月7日
2015年 航空法改正 空撮の今後
「一般企業のプロ化。これらの一般企業は1年前には空撮専門会社に依頼して映像を撮ってもらっていたでしょうが、今は違います。自ら空撮を行うようになってきているのです。この流れは2015年、2016年とさらに続くでしょう」
と一般企業のプロ化に言及しました。
 
 
では航空法改正やドローンプロ免許制が早ければ今年中に行われる可能性があるとして、その1年後、2年後、つまり規制後のドローンの近未来はどうなっているでしょうか(やっと本ブログのタイトルに来ました、前置き長すぎ?)。
 
まず法規制案をイメージします(上記本人確認義務化案とは別の、航空法改正による飛行規制の話です)。
 
アマチュアドローン飛行規制
・人のいる場所の上空で飛行させることは禁止。
・空港周辺や一般の飛行機の航路に近づくことは禁止。
・操縦者から視認できる範囲の飛行しか認めない。
・高度は約150m以下。
・時間帯は日の出から日没の間に限られ、夜間の飛行は禁止。
・速度は時速約160kmまで。
・利用可能なドローンは約25kg未満。
 
プロドローン飛行規制
・免許制 最低限学科試験の導入 実技試験は流動的。
・人のいる場所の上空で飛行させることは禁止。
・空港周辺や一般の飛行機の航路に近づくことは禁止。
・高度は約150m以下。
・速度は時速約160kmまで。
・利用可能なドローンは約25kg未満。
流動的
・操縦者から視認できる範囲の飛行しか認めない。
・時間帯は日の出から日没の間に限られ、夜間の飛行は禁止。

 
 
次に個別に予想します。発展、衰退いろいろありますが、今回は発展分野の以下の2つを明示します。
 
(1) 業務としてドローン飛行空撮を行う一般企業(プロと看做されます)はますます急増加するでしょう。
 
(2) Atti.(姿勢安定)モードで安全かつスムーズにドローンを離陸、飛行、着陸させる飛行技術を持つ講師(インストラクター)の必要性が高まり、その数は絶対的に不足するでしょう。