Dji Phantom2 改造 ペイロード3kg

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Dji Phantom 2 や Phantom 2 Vision+ は大変すばらしい機体と感じます(私は持っていませんが)。さらに、もし Phantom 2 Vision+ に H3-3D Gimbal を付けて GoPro3 (or 4) を搭載できれば文句なしでしょう(または H3-3D Gimbal 付き Phantom 2 に Vision+ の送受信とFPV装置を搭載できる場合も同じです)。
 
ただ Phantom1、2、Vision+ のペイロード(ここでは安定飛行可能な総重量の意味)は約1300gですが、これをもっと増やしたいという方は結構いらっしゃるかと思います。そこで本記事ではペイロードアップ方法を取り上げます。
 

1. Phantom1、2、Vision+ のペイロードを約2000gにアップする方法
 
既に本ブログ「Phantom 450 Robot No.1~No.5」で取り上げていますので、以下補足します。
 
ポイントはモーターをパワーのある T-MOTOR MT2216-12 800KV 等に変えることですが、私の場合は万一に備えてアンプも変えました。しかしアンプを変えなくても大丈夫かもしれません。そうであればモーターだけを変えればよいので、はんだ付けの技術さえあればペイロードを2000g~2200gにアップできます(2000g~2200gは実証済みです)。
T-MOTOR MT2216-12 800KV
下記資料によると、モーター1個に対するアンプ1個の最大必要アンペア数は約18A(4Sリポ≒14.8Vの場合)。3Sリポ≒11.1Vの Phantom ではプロペラ10インチでアンプ1個の最大必要アンペア数は10.6A、プロペラ11インチでは12.4Aです。なので Phantom の純正アンプ1個が15A以上であれば大丈夫そうです(たぶん Phantom のアンプは15A以上と思いますが確約はできません)。※私は実験していないので純正アンプが壊れるリスクを負うことはできません。ご自身のリスクでお願いします。

MT2216 800
 

2. Phantom1、2、Vision+ のペイロードを約3000gにアップする方法
 
これはもうマニアックな世界で、Dji E600 (20AESC、3508 415KVモーター、12インチ4.2プロペラ) 一式を機体に搭載します。要するに1000ccの車に3000cc用のエンジンを取り付けるような感じです。

e600-feature-2
 
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3508 415KVモーター: 奨励ペイロード 2400g、最大推力 6400g (これが最大の魅力です。)

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注意点を以下述べます。
 
(1) そもそもこんな改造を行うぐらいなら別のフレームを用意して、もう1機作ればよいだろうというご意見もあるでしょう。それはその通りです。私も別に作りました。

TBS Discovery 600
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(2) しかしあくまでも Phantom にこだわる場合は続きます。最大のポイントはバッテリーを6Sにしなければならないことです。3Sや4Sではパワー不足で飛び上がりません。つまり Phantom2、Vision+ 専用バッテリーは使えません! さらに Phantom 純正の基盤で6Sに対応できるかという不安もよぎります。そこで E600 をセットで購入する場合に付いてくる小さな丸い6S対応基盤を使います。別売りもしています(写真右下)。
 
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そしてアンプとNAZA-M PMUは丸い基盤から直接電源を取り、Gimbal、FPV等はNEEWER BEC (4S-6S入力 12V 3A出力)などを通して電源を取ります。
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(3) 12インチのプロペラを搭載する場合はモーター軸幅拡張マウントが必要です(でないとプロペラどうしがぶつかります)。対角モーター軸幅350mmから450mmへ。
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(4) Phantom1 を改造する場合は以上で終わりですが、Phantom2、Vision+ の場合はGPSの受信状況などを教えてくれるLEDを別途取り付ける作業が必要となります。
 
Phantom 450: ペイロード約3000g (らくらく飛びます。たぶん3200gぐらいでも大丈夫と思います。)

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この機体のカメラ、FPV、バッテリー等全て込みの総重量は約2400gですので、あと600g~800gの機器を搭載することができます。また2400g時のフライト時間は最大約20分(冬の運用は最大約15分)です。使い道が広がります。